【レビュー】投資の大原則[第2版]は、シンプルな投資の重要性を再認識させてくれる

rule

投資の大原則は、インデックス投資本の名作である、「ウォール街のランダム・ウォーカー」の著者のバートン・マルキール教授と、「敗者のゲーム」のチャールズ・エリス教授の共著「The Elements of Investing」の和訳版です。

アインシュタインの、「できるだけシンプルに、しかし、シンプルすぎないように」を目標にして、執筆されているということで、簡潔で読みやすい本でした。

目次

Ⅰ  まず貯蓄を始めよう
Ⅱ シンプルな投資法
Ⅲ 一に分散、二に分散、三に分散
Ⅳ 大きな失敗を避けよう
Ⅴ 私たちが勧めるKISSポートフォリオ
Ⅵ 暴落期でもあてはまる大原則 

簡単な要約

Ⅰ  まず貯蓄を始めよう

節約方法、モチベーションの高め方について。

すぐに節約を始めることを理由と共に、読者が理由をイメージしやすいように説いている。

一般論と異なるのは、家を購入するのを推奨していること。

これは、アメリカの経済状況に拠るところが大きいかもしれません。

Ⅱ シンプルな投資法 

Ⅲ 一に分散、二に分散、三に分散

バートン・マルキール、チャールズ・エリス氏の真骨頂であるインデックスファンドについて。

インデックスファンドがなぜベターな投資戦略になるのか?、長期運用、アセットや地域分散、ドルコスト平均法、リバランスとまさに大原則が簡潔に述べられています。

「ウォール街のランダム・ウォーカー」と、「敗者のゲーム」のエッセンスが再現されています。

Ⅳ 大きな失敗を避けよう

個人投資家が陥りやすい落とし穴について。

また、投資のコストについてもⅡやⅢではなくこの章に述べられています。

Ⅴ 私たちが勧めるKISSポートフォリオ

KISS(keep it simple,sweetheart)ポートフォリオについて。

KISSは、「オッカムの剃刀」に近い格言のような言葉で、設計を単純化させて洗練させ、不必要な複雑さを避けるような感じの言葉。

9つの基本ルール を示し、洗練された投資とはなにかを示していく。

この上で、バートン・マルキール、チャールズ・エリス氏のオススメのポートフォリオを紹介している。

基本的に、世界分散のされた株式と債券を組み合わせたポートフォリオとなっているが、両氏の経験の相違で、微妙に違うところが面白い。

Ⅵ 暴落期でもあてはまる大原則 

Ⅰ〜Ⅴまでの内容を繰り返して、重要性を強調している。

全体を通して

長期投資の基本的なルールについて、

・長期

・節約

・分散(地域、アセット、時期)

・リバランス

・コスト

と、抑えておくべきものが説明されており、改めて再確認することができました。

小生が、一番はっとさせられたのは、できるだけシンプルに、不必要なものを削っていくという考え方です。

複雑なポートフォリオはたいていうまくいかない上に、管理が難しいです。

全世界株式一本まではしなくても、自分が管理できる範囲でできるだけシンプルなポートフォリオを作っていきたいものです。

気になった点

この本は大原則として、米国の個人投資家向けに書かれた本です。

よって、米国の経済状況や制度を前提として、書かれています。

住宅、保険など日本では当てはまらないことも書いてありました。

この本の一番需要のあるこれから投資を始めようという人が、これらを真に受けてしまわないことを祈るのみです。

 

とはいえ、考え方の部分は、投資の「大原則」の名にふさわしい良書であるのは、間違えありません。

投資の大原則[第2版] 人生を豊かにするためのヒント

投資の大原則[第2版] 人生を豊かにするためのヒント

  • 作者: バートン・マルキール,チャールズ・エリス,鹿毛雄二,鹿毛房子
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2018/07/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る